薄型乾式軽量ふかし壁工法
三洋STU壁工法
STU壁工法は、金属下地材を特殊弾性接着剤「STUボンド」を介して躯体面に固定することで、従来工法とは一線を画した優れた耐震性(変形追従性)を有する、画期的な薄型乾式ふかし壁工法です。
特長
速乾性
当社従来品(ULボンド)に比べ冬季時等の速乾性を向上させたSTUボンドを採用しています。
”うすい”仕上り厚さ
躯体面から軽量鉄骨下地組みまでのふかし幅は13mmまで抑えることができ、室内にゆとりある空間がつくれます。
優れた変形追従性
伸縮性に優れた特殊弾性接着剤を使用しているため、地震による躯体の変形に柔軟に追従できます。
地震に安全な壁構造
特殊弾性接着剤と金属下地(ULランナーF・ULスタッド)で支持して、地震時のボード脱落を防ぎます。
高精度な仕上り
システム化された金属製の各部材で構成されていますので、反りや歪みのない、高精度な壁下地に仕上がります。
清潔な乾式工法
乾式工法のため、カビの発生要因が少なく、清潔で美しい壁面を保持します。 また、仕上げのボードはビス止めのため、万が一の破損や仕様変更の際にも取り替えが可能です。
部材の詳細
ULランナーF
■材質:溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
■板厚:t=0.5
■定尺:L=3000
ULスタッド
■材質:溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
■板厚:t=0.5
■定尺:L=2700
L=3000
L=3500
ULジョイント
■材質: 溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
ULピン
■梱包:100set/箱
■材質:工具鋼材(SK)
ULアンカー
■材質: スチール製
■規格: φ4×L20(下穴φ4.3)
ULスポンジF
■梱包:112個/1シート(※9シート/1箱)
■材質: 軟質ポリウレタンフォーム
連続気泡
STUボンド(STU-320)
■内容 : 特殊弾性接着剤
■内容量 : 320㎖
■1ケース : 10本入
■カラー : グレー
スピンガン(SGB 1000)
施工手順
1.上下にULランナーFの取付
2.ULスタッドの建込み
3.ULスポンジFの装着
4.ULピンの打ち込み
5.建入れ(レベル)調整完了
6.STUボンドの注入
7.ヘラならし
8.STUボンド硬化後ボード張り
試験結果 STUボンドを使用したふかし壁の面内せん断変形能試験
◆試験方法および使用部材
試験方法:
STUボンドを使用したふかし壁の面内せん断変形能を確認する。JIS A 1414[建築用構成材(パネル)及びその構造部分の性能試験方法]6.18(組み立てられた非耐力パネルの面内せん断曲げによる変形能試験)を参考とし、試験を実施した。
試験体:
試験体取付け用構成フレームにALCパネル(t=35mm)をロッキング構法(縦壁)によって取付けられたものに、STUボンドを使用したふかし壁をふかし幅30mmにて施工し、軽鉄下地の上に石膏ボード(t12.5mm)をビス止めしたものを試験体とした。
使用部材:
表1に示すとおり。
面内変形性能試験(動的加力)結果
加振段階 | 変形角(rad) |
周波数(Hz) |
加振時間 |
破壊状況 |
---|---|---|---|---|
1 | 1/300 | 3.3 |
60秒 |
異常なし |
2 | 1/200 | 異常なし |
||
3 | 1/150 | 異常なし |
||
4 | 1/120 | 3.0 |
異常なし |
|
5 | 1/100 | 2.5 |
異常なし |
|
6 | 1/75 | 2.0 |
異常なし |
|
7 | 1/60 | 1.5 |
異常なし |
|
異常なし:下地、石膏ボードの外れ及び脱落なし |
表1 使用部材一覧
部材名称 | 部材名称 |
---|---|
構造壁 | ALC板 t=35mm |
ボンド | STUボンド |
スタッド | ULスタッド |
ランナー | ULランナー |
図1 試験体概要
製品など改良のため予告なしに規格その他を変更することがありますので、あらかじめご了承ください