エキスパンション ジョイント カバー
サンパンション
温度変化による躯体の膨張伸縮や地震等から受ける躯体の振動など、自然が建物に与える様々な動きに柔軟に対応します。
EXP.J.C「サンパンション」は、水平方向全方位への可動を考慮したRタイプと高可動が可能なGタイプ、GRタイプを取り揃えております。
可動性能、耐荷重、遮炎性等、各種試験を行っており、安心してご利用いただけます。
EXP.J.Cとは
建物は様々な外力によって、揺れや変位が発生します。すると建物には大きな負荷がかかり、それは建物の倒壊を促します。そのため、建物に隙間(クリアランス)を設けることで、力の伝搬を区切り、建物への負荷を軽減させることができます。こういった手法及び工法をEXP.J(エキスパンションジョイント)と呼び、隙間を覆い、建築物に使用上支障を及ぼさない機能を有する仕上材をEXP.J.C(エキスパンションジョイントカバー)としています。
建物に生じる力
自重や積載荷重、積雪荷重といった鉛直方向の力や、風圧荷重や地震力、地下部分には土圧や水圧などによって、あらゆる方向の力が作用します。
EXP.Jを必要とする建物
可動について
EXP.J.Cの可動量は方向性ごとにおける変位量となります。
水平方向➞
地震や外力、温度変化による伸縮における建物の変形が対象となります。
建物はそれぞれX軸やY軸方向にのみ変形するわけではなく、複雑な変形が生じます。
■X軸…クリアランスの拡大収縮方向のこと
■Y軸…クリアランスに対して直行方向のこと
鉛直方向➞
不同沈下や建物の層間変形による上下への変位が対象となります。
■Z軸…地盤に対して鉛直方向のこと
サンパンションバリエーション
三洋工業のエキスパンションジョイントカバー
Rタイプ | Gタイプ | GRタイプ | |
---|---|---|---|
特長 | Rタイプは、クリアランスに対して、25~30%の可動量を確保したEXP.J.Cです。 水平部に設置する天井や床にはレール機構を設け、優れた可動性を確保します。 |
Gタイプは、クリアランスに対して、50%の可動量を確保したEXP.J.Cです。 | GRタイプは、クリアランスに対して、50%の可動量を確保したEXP.J.Cです。 水平部に設置する天井や床にはレール機構を設け、優れた可動性を確保します。 |
クリアランス (CL) |
50mm~300mm | 50mm~200mm | 250mm~600mm |
仕上げ材 | ・アルミニウム製 ・ステンレス製 ※アルミニウム製床は CL50~200まで |
・アルミニウム製 ・ステンレス製 ※アルミニウム製床は CL50~200まで |
・アルミニウム製 ・ステンレス製 ※床はステンレス製のみ |
可動性能 | X軸方向:CL×25~30% Y軸方向:CL×25~30% ※水平方向全方位へ追従可能 |
X軸方向:CL×50% Y軸方向:CL×50% |
X軸方向:CL×50% Y軸方向:CL×50% ※水平方向全方位へ追従可能 |
サンパンション特長 (三洋のエキスパンション)
床用サンパンション
R、GRタイプ
R、GRタイプの床用は、挟み込み仕様である特長を活かし、両側のフレームでセンタープレートの可動方向に制限を設けることで、単軸のみならずXY同時可動時にも追従可能とさせた仕様となっております。
X軸可動
センタープレートをフレーム内に挟み込ませることにより、X軸方向への追従性能を発揮します。
納まりの両端部に「フレーム端部カバー」を標準で組み込むことで、X軸方向の可動制限及びXY同時可動を実現しています。
Y軸可動
クリアランス内部にレール機構を設けることにより、Y軸方向への追従性能を発揮します。
Y軸可動の機能をクリアランス内部に納めることで、壁面への干渉によるカバー材や壁の破損のリスクを軽減させます。
直線部とコーナー部の取り合い
同じクリアランスの規格におけるフレームの出幅を統一したことにより、意匠性の向上を図ると共に、直線部とコーナー部の取り合いもスムーズに可動性能を発揮します。
XY同時可動(床、天井共通)
カバー材内部にX軸方向への追従性を持たせ、クリアランス内にレール機構を設けることによって、Y軸可動が発生しても壁面へ干渉しないため、カバー材や壁の破損のリスクを軽減できます。
天井用サンパンション
Rタイプ
Rタイプの天井用は、挟み込み仕様である特長を活かし、両側のフレームでセンタープレートの可動方向に制限を設けることで、単軸のみならずX、Y軸の同時可動時に追従可能な仕様となっております。
X軸可動
センタープレートをフレーム内に挟み込ませることにより、X軸方向への追従性能を発揮します。
納まりの両端部に「フレーム端部カバー」を標準で組み込むことで、X軸方向の可動制限及びXY同時可動を実現しています。
Y軸可動
クリアランス内部にレール機構を設けることにより、Y軸方向への追従性能を発揮します。
Y軸可動の機能をクリアランス内部に納めることで、壁面への干渉によるカバー材や壁の破損のリスクを軽減させます。
GRタイプ
GRタイプの天井用は、X軸方向に可動するスライド機構およびY軸方向に可動するレール機構を用いることで、単軸のみならずX、Y軸の同時可動に追従可能な仕様となっております。
壁用サンパンション
Rタイプ
Rタイプの壁用は、地震動のような繰り返しの可動に対してもスムーズな追従ができるよう「可動抑制ワイヤー」を設置しております。
GRタイプ
GRタイプの壁用は、X軸方向への動きにはスライド機構を有するアームを、Y軸方向への動きにはばね蝶番を用いることで、単軸のみならず、X、Y軸方向の同時可動に追従可能となっております。
屋根用サンパンション
R、Gタイプ
R、GRタイプの屋根用は、固定側と可動測を設けることで、可動時のホルダーやキャップのずれを抑制させるため、X、Y軸の同時可動に追従可能な仕様になっております。
止水方法
クリアランス内…
・R、GRタイプ共に止水補助板FS
クリアランス外
・Rタイプは止水補助板PS、M
・GRタイプはウォーターガード
可動試験動画
Rタイプ
屋根+外壁 FYKR 加振試験
Rタイプ
床+床コーナー TCR 加振試験
Rタイプ
床+床、床+床コーナー取り合い TTR、TCR 加振試験
GRタイプ(50%可動タイプ)
天井+天井 UUGR 加振試験
耐荷重性能
耐火重性能について
サンパンション床用の耐荷重性能は、実際に台車や配膳車などを想定した耐荷重試験を実施し、そのデータを基に製品における「許容積載荷重」を算出しております。
許容集中荷重×台車車輸4個÷安全率2=許容積載重量
試験内容
台車のキャスターを想定した加圧子を用いてカバー材に集中荷重を与え、カバー材の変形や傷の有無の確認。
強度性能自主基準
荷重除荷後に残留変位が1mm以下かつ載荷による凹み跡が目立たないこと。
<センタープレート>
<サイドプレート>
<許容積載重量>
タイプ | 規格 | 許容集中荷重(N) | 許容積載重量(N) 許容集中荷重×4÷(安全率2) |
|
---|---|---|---|---|
直線 | コーナー | |||
Rタイプ | 50~200TTR-A 50~300TTR-S |
50~200TCR-A 50~300TCR-S |
1,500 | 3,000 |
Rタイプ 重量タイプ |
50~300TTJR-S | 50~300TCJR-S | 2,000 | 4,000 |
Gタイプ | 50~200TTG-A 50~200TTG-S |
50~200TCG-A 50~200TCG-S |
1,500 | 3,000 |
GRタイプ | 250~600TTG-A 250~600TTG-S |
250~600TCG-A 250~600TCG-S |
1,500 | 3,000 |
耐火性能
耐火性能試験を実施することにより、「1時間の遮炎性能」を確認しております。
試験条件
・クリアランス1000㎜
・耐火帯:アルカリアースシリケートウール(AES) 厚さ12.5㎜
サンパンション施工例
製品など改良のため予告なしに規格その他を変更することがありますので、あらかじめご了承ください